CK3:軍と戦争

パッチ1.1と書いてある部分以外は1.03で確かめた内容です。

軍の構造

CK3の軍は3つの要素からなる。
傭兵と宗教騎士団もこの構成は同じ。

Levy 徴募兵・農兵は最も基本的で最も数を揃えやすく、施設を建てると自然と増えたり増えなかったりするが、増やしすぎるとサプライリミットに引っかかるので使いづらい。

Men-at-arms 常備軍はやや高価な職業兵でいくつか兵種があり、地形や他の兵種に対して有利不利がある。施設の建設やperkの取得で強くなったりならなかったりする。
前作の Retinues の代わり。前作では動員や補充を農兵とは別に手作業で行わないといけなかったが、今回はほぼ同じようにまとめてあつかえるようになった。便利。

Knight 騎士は今回の目玉っぽい要素。廷臣 courtier や家臣 vassal のうち個人的武勇 prowess が高いキャラクターから順に半自動で任命される。事前に任命しておくという点では前作の Commander に似ているけど他の兵士と同じように従軍する。

それとは別にユニットひとつに一人、司令官 Commander を配置できる。司令官は戦闘向けスキルを持つが騎士は戦闘中にスキルを使ったりすることはないようだ。前作にあった左右中翼の概念はなくなってしまった。あれはあれで画面がにぎやかで楽しかった。


Total soldiersは自前の軍の合計。Levy3038 + 騎士8 + MaA683 = 3729でひとり足りないがこういう謎計算はよくある。 騎士も一人と数えられてサプライリミットに関わる。その下のバーは定員に対する充足数だがこれもなんやかんやの原因で100%まで戻らないことがある。

練度 Quality

前作まであった軍ユニットの士気はなくなり、かわりに練度 Quality を持つ。練度は徴募兵のみで構成されたユニットが最も低く、常備軍か騎士とセットにするとあがり、野戦に負けるなどの他の要因では増減しない。試した感じでは騎士の影響のほうが大きめ。

と思っていたのだが、ver1.1で大きな修正が入った。
- Knights no longer have such a disproportionate effect on army quality levels. This has no impact on gameplay; just makes the quality level more representative of the actual effectiveness of the army

騎士は軍のクォリティレベルに不釣り合いに大きい効果を与えなくなった。これはゲームプレイには影響がない。クォリティレベルは軍の実際の能力をよりよく表すようにしただけである。
素直に読むと1.1以前も騎士はクォリティにはあまり影響を与えていなかったのに表示が間違っていただけのようだ。ためしてみたところ、合計prowess 10あたり1000人のLevyのクォリティを☆1から☆2に上げられる。それより大幅に少ない兵数だともっと上げられるが、時代を下らないと現実的ではなさそう。MaAの影響も似たようなものだった。いずれにせよクォリティが戦闘にどういう影響を与えるかも不明だし、CK3七不思議。

動員

動員をかけると設定したラリーポイントに集合する。わざわざ各カウンティからかき集める必要がなくなったし、集合中に各個撃破されることもなくなった(ラリーポイント上に棒立ちの集合中ユニットは攻撃を受けるはず)。でも領土が広いと集合に時間がかかるっぽい。ラリーポイントは複数設置できて便利だが、ラリーポイントが複数あるときカウンティのLevyはもっともちかいポイントにあつまり、MaAと騎士は首都に最も近いラリーポイントにまとまって現れるのできれいに分配するのは難しい。
ユニットの分割をしても騎士やMaAは等分されないので、今のところきれいに分けたければ手作業で分割するしかない。

戦闘

戦闘はわりとシンプル。

アドバンテージ要因の合計値が多い方が、差し引きで1ポイントの有利につき2%ダメージボーナスを得る。たとえば船から降りたばかりだとrecentry embarkedで-30ポイントの補正がつくが、ダメージボーナスに換算すると-60%分なので大幅なマイナスだ。


地形からのアドバンテージは防御側が得られるが、戦場カウンティを支配している側が防御側になる(と思ったのだけど誤りで、先にその戦場にいた側が防御側になる。攻城戦中に野戦になったときは例外で攻防が逆になるっぽい)。


もう一つの地形要因、Combat Width。戦闘開始時の双方の兵数の平均がベース値となり、それに地形による係数がかけられ、一度に戦闘に参加できる兵数が決まる(上の画像だと931×80%=744人)。補正のない平地が戦場でも兵が多ければ多いほど有利というわけではない。

各騎士が与える損害は prowess におおむね比例するようだ(v1.1からはばらつきが大きくなったかも)。prowessが高いほうが死ににくいが、死ぬときは死ぬ。騎士はかなり使い捨て感が強い。大軍同士の衝突だと勝ち負けに関わらず、両軍半分くらい死ぬこともある。その場では死ななくとも負傷したらそれなりの確率で死に、不具になるとかなりの確率で死ぬ。有能な後継者や vassal、カウンシラーはめんどうだけど手作業で従軍禁止にしておこう。

 wikiには戦闘に敗北すると各騎士は10%の確率で捕虜になり5%の確率で殺されるとあるがどのような処理なのか謎。戦闘中の戦死計算は固定値ではないはずなので、敗走時の別枠の処理かもしれない。ゲーム中のツールチップには、戦闘中に起きる致死率の高い負傷 Fatal Causalities と敗走中の(負傷はしてもあまり致死的ではない)Routed Causalities があると説明されているのでその違いかもしれない。

パッチ1.1で負傷した騎士は戦死しにくくなる。これは負傷すると前線から後退することを表しているのだと思う。また敵に与える損害は Prowess にあまり比例しなくなったようだ(ばらつきが大きくなった)。

また
- Made it clear in the Knight game concept that Knights represent both the character *and* their retinue of troops; a Knight isn't single-handedly causing 30 casualties

「騎士はキャラクターであり、かつ従士の一団を表現したものでもある。騎士は単独で30人も打ち倒すわけではない」とパッチノートにはある。が、以前どおり軍編成上は1人として扱われているし、1人で30人以上倒すこともある。 


(v1.0の結果) 6000vs6500人の衝突。勝敗に関係なくどちらもその場で半数の騎士が死んだ。Levy の損害は3~4割、MaAの損害は25%くらいだったので騎士の損害は多い。


年がら年中戦争している勢力だと一族の大部分が戦死か戦傷死ということも珍しくない。このきょうだいは長男次男が病死と自然死以外はすべて戦死と戦傷死。一人は攻城戦の巻き添えだったかも。
不仲な vassal やあとを継がせたくない後継者を死なせるのは簡単になった。戦闘のバランスのみで見ればこんなものかなと思うが、ゲーム全体から見るとちょっと死に過ぎな気もする。

*v1.1で一戦あたりの負傷率も戦死率も相当抑えられたかもしれない。大敗しても戦死確率10~15%くらい? 


CK3:イノベーション

イノベーション

前作や他のゲームの技術・テクノロジーを今風の言い方に変えたもの。前作の技術と異なるのは、技術レベルがカウンティごとに設定されているのではなく、文化ごとに保有するものになったこと。カウンティ単位で持つのは(技術関連では)development値のみでシンプルになった。全体的な仕組みは Imperator Rome に似ているがあれよりわかりやすいし洗練されている。


イノベーションの進歩は複数の要素から計算される。
月あたりの進歩の発生率(x%)×進歩した場合の上昇量(y)
発生率はベース値 5%、魅惑 Fascination 20%+文化リーダーの学習値×2%、伝播 exposureがおきていれば一定値で+40%
  • ベース値の5%は常に全ての未取得イノベーションに対して付く。何もしていなくても進歩バーがじわじわ伸びていくのはこのせい。
  • 魅惑 Fascinationは文化リーダーがその技術を推している状態のこと。
  • 伝播 Exposure は同じ宗教を持つ他の文化がすでに持っているイノベーションに対してつくボーナス。複数の対象があってもひとつにしかつかない。
上昇量は進歩が起きると一回あたりベース値 0.3+自文化カウンティのdev値の平均*0.02(つまり1/50)
dev値の平均 5なら(0.3+5*0.02)で一回あたり0.4増加する

イノベーションひとつあたりx/100で取得できるので、進歩発生率が25%、上昇量が0.4なら約1000ヶ月で取得できる。発生率50%(文化リーダーの学習値が12〜13)なら500ヶ月、約40年後。発生率がベース値の5%のみだと400年近くかかる。


個々のイノベーションを開くと(x%)×(y)と、取得までの推定期間が見れる。
これだと(5+44%)×(0.3+0.16)なので 49% chance to gain 0.46...でおそよ37年後に取得できる。


魅惑 Fascinationは茶色枠、伝播 Exposureは青色枠がつく。ひとつのイノベーションに対して両方がセットされることもある。どの文化からどのイノベーションを受け取るかは自分では選べないのでランダムかも。

伝播はひとつのイノベーションにしかつかないし、先進文化も他の文化から伝播ブーストを受けるので、技術で遅れを取ると伝播頼みで技術レベルを維持するのは難しそう。文化リーダーの能力は短期的には重要でなさそうにみえるが、長い目で見ると影響が大きいと思う。

867年シナリオでdev値が高い(領土を持つ)文化はイタリア人、ロンバルド人、エジプト人、インドのグジャラートやシンディ人、最東端の漢族など。

取得したイノベーションは他文化カウンティや家臣に対しても影響を持つ。すべての効果を確認したわけではないけど。自文化でアンロックされた施設は他文化のカウンティでも建設できた。

フランク人のようにキャラクターは残っているがカウンティには残っていない文化は、dev値によるボーナスがなく、伝播によるブーストも受けられない。が、文化リーダーはいなくても魅惑はランダムに生じ、+40%(学習値10相当)になる。どこかのカウンティを自文化に転向させれば、そのあと何らかのタイミングで文化リーダーが誕生するはず。

CK3:政体と宗教

個々のテーマごとになんとなくなことを書いていきます。英語版wikiは参照しているけど日本語版wikiは見ておらず、日本語化もしてないので話にズレがあったり訳語が一致していないことも多いと思います。

政体と宗教

CK2以来の伝統で、今作もやっぱり政体 government と宗教の関係はわかりにくい。
政体は封建制 Feudalクラン制 Clan部族制 Tribal の3種類ある。ヨーロッパ、ビザンツやインド諸侯は封建制。クラン制はイスラム圏での封建制のようなもの。残りの、初期アイルランドや北欧、中欧、東欧、中央アジア、アフリカの多くは部族制をとっている。


政体はスタート時点の本拠地(Realm capital)のタイプによる。部族勢力でも封建化された土地を領有できるし、その地に首都を移すこともできるが、それだけでは封建体制に移行することはできない。専用のディシジョンを実行しないと移行できない。

部族制の君主が、封建化された土地に宮廷の誰かを封じるとその人物は封建家臣となる。それが自分の後継者であっても同様。しかし政体のタイプはたぶんタイトル(君主位)に紐ついているので、後継者を封建家臣としても、継承が起きたとき自分自身のタイトルと政体を引継いで部族制に戻ると思われる。ただここの処理は怪しい部分があって、抜け道もありそう。


部族国でいることには強い制約がある。
・継承法が連合分割法 Confederate Partition しか選べない。連合分割法はほかの分割継承法に比べてもさらに領地が細分化されやすいので勢力を拡大しにくい。
・宗教騎士団を創設できず*、分家 Cadet branch も創設できない
所領 Holdings (城や街など)の新設ができず、その中に建てられる施設にも制限がある。
技術開発 Innovation も最初期のものに限定されている。
つまりゲーム的にできることがすくない。その代わり服属戦争 Subjugate CB と征服 Conquest CBを安価に使えたりするので序盤のうちは弱いわけではない。

*追記 宗教騎士団は創設できました。城か街のホールディングスが必要だが自力では建設できないので封建化された土地を奪えばOK。

宗教にはいくつか分類があるが、政体との関係で大事なのは組織宗教 Organized religion未開宗教 Unreformed religion かどうか。部族国の多くは未開宗教を信仰していて、部族制から封建/クラン制に移行するには組織化された宗教を持つことが条件。
ただし封建化ディシジョンの実行条件なだけで、スタート時の情勢によって組織宗教を信仰する部族もあるし(東アフリカのコプト教徒)、未開宗教を信じる封建国もある(デーン人のヨルウィク公)。封建国が未開宗教に転向しても部族制に戻るわけではない。正当な方法で部族制に戻ることはできないはず。


未開宗教を信じていることには強いペナルティはない。組織宗教から未開宗教への改宗に大きなマイナス補正が付くので家臣を転向させるのが難しいくらい。

カウンティの封建化
自分が封建国として部族土地を保有しているなら、カウンティパネルに封建化ボタンがあるので押す。このボタン長いこと気づかなかった。または家臣の誰かを封じれば、しばらくのち(たぶん30年くらいで)勝手に封建化してくれる。


封建制/クラン制の採用
自分が封建領主の家臣であるとき
族長権 Tribal  authority を2まで上げ、組織宗教を採用するだけ。主君の信仰を採用してもいい。簡単。

自分が独立君主であるとき
・族長権を最大の4まで上げ、組織宗教を採用し(改宗でも自力改革でも可)、部族時代のイノベーションを全て取得する。最初の条件は難しくない。2つ目はけっこうハードルが高い。3つ目は時間がかかる。つらい。

部族国で始めたら、封建制かクラン制に移行することが長期的な目標で、宗教を改革して組織化することが中期的な目標になるはず。王国の設立はそれよりもっと簡単。
封建制の主君を戴いているなら封建化の条件ははるかにゆるくなるので、無理に自力卒業のこだわらなくてもいいかもしれない。

CK3の雑感

300年分ほど遊んだのでぼちぼち書いていきます。

8年半前、CK2のリリース版はコンテンツ薄めで王朝シミュレータとしても歴史陣取りストラテジーとしても物足りなさを感じたけど、CK3はそんなことない。削られた要素は多いがあまり遊ばれていなかった部分を整理した感じ。整理されてゲーム全体がとっつきやすくなったかというと微妙だが・・・。


マップは壮観だ。CK1ではだいたい白枠の範囲内が舞台だったとおもう。ムスリムは純粋な敵役だったし、東欧の異教徒は領土を広げるためのやられ役だった。CK2になって東欧や中東はゲームの中心になった。CK2後期には更に世界が広がり、エジプトムスリムの背後のアビシニアや東の果てのインドでもプレイ可能になった。彼らの歴史をどれだけ反映しているかという問題はあるけど、つまりさほどプレイ感は代り映えしないのだけどついには東アジアの西夏(これはCK2でも登場したかも)、赤道上のアフリカ・ソマリ人やガーナ人でもプレイできる。

ただしマップモードは少し不便にもなっている。外交関係を表すマップモードが廃止されているし、ポリティカルマップもズームの程度で映す情報が変わる。広大な帝国全体を見ながら家臣の領土配分を眺めることが難しくなった。

内政はできることが増えたし(正確に言うと建てられる施設の種類が増えたくらいだけど)、軍の管理がパネル一枚でできるようになったのは楽だし、単なるおまけ要素の出来だった戦争は戦術性が増して楽しくなった。以前は空気のような存在だった宗教も文化も、プレイを縛りすぎるほどでもなくちょうど良い重みが出たように思う。

ツールチップの中の単語にさらにカーソルを当てて辿れるようになったのはなにげに便利。CKの仕組みに慣れていなければもちろん、慣れていても細かい仕様が気になることは多い。新語も多いし。

ツールチップはデフォルトだと時間経過で固定されるが、これは設定で変えられる。私はマウスの中ボタンで固定するようにした。


あとなんといっても文字が見やすくなった。最高。
CK2の潰れたルーン文字のようなフォントは廃止され、OSに使われそうな見やすいフォントに置き換えられた。

BGMは地味。高揚感のある曲は戦争、身内の死去、鬱になったときくらいしか流れない。DLCで増やす気満々じゃん。

難易度は全体的に緩め。大規模な反乱は稀だし、農民反乱は非常に弱い。異端がはびこっても怖くない。ゲーム時間の8割を内乱鎮圧に当てていたCK2の初期とくらべれば今のほうがいい。

ゆるい理由はいくつかあって、ライフスタイルという名のDiablo式キャラ育成システムによって、キャラクターのステータスを改善したり自勢力の欠陥を大幅に補える。それから家臣 vassal との関係を悪化させる要因より改善させる要因のほうが多く、忠誠心が高い状態を保ちやすい(と思う)。それに忠誠心が低くても前作ほど積極的には派閥 faction (君主に対する反抗)に加わらないようだ。国内開発の効果が増えて大きめの軍隊を維持するのが楽になった。AIはあまり国内開発に力を入れないので差をつけやすい。などなど。

とはいえ完全に何でもありのゆるさではないし、ゆるすぎると思ったら縛りプレイでもハードルの高い目標を目指してもいい。

勢力バランス(867年シナリオ)はビザンツ最強。たいてい大勢力に成長している。ハザール、スウェーデン、ウマイヤ朝、中東とエジプトのイスラム勢力も強いが分裂することもある。弱いのはカロリング朝とモンゴル。インド諸侯も強くて中東近くやモンゴルまで進出することもあるが、CK2のときのプラティハラ朝ような大勢力に統一されることはなかった。

微妙な点


ボーダーゴア(領地が入り乱れた状態)は以前と大差ないような、若干良くなっているような、やっぱり変わっていないような。初期にはノース諸国があちこちの沿岸に飛び地を作ってひどいことになるが、200年くらいプレイすると整理されていくようだ。ただ普通のプレイで200年はちょっと長すぎる。

PC的な配慮だと思うが男女の外見の差が小さくなって性別を見分けるのが面倒になった。特に幼少時。また異性愛以外の性向の持ち主も現実から想定できる異常に多すぎるのではと思う。

細かい点についてはおいおい書いていきます。続く。