Vic3, ver1.2時代の経済

 Vic3が発売されて記事を書こうと考えていたら4ヶ月くらい経ってしまった。Vic3初の記事はver1.2で大きく変わった経済システム+αです。

ゲーム経済には、意図はわからなくもないけど賛否両論ある大きな変更が加わりました。さらに早速今日1.21で調整が入りました。1.20の仕様で書いていたのが無意味になってしまった…。

現在はあくまでベータ版なので今後も仕様変更は頻繁に入ると思います。

自律的な民間投資

ver1.1以前の民間投資は、貴族や資本家が一定の額を国(投資プール)に納め、プレイヤーが特定タイプの施設を建てるときに、そのプールから国庫に金が移動することで表現されていました。
投資というよりは、目的税として集めた金を補助金のようにプレイヤーが受け取るようなものですが、ゲームシステムと調和させるためにそんな感じにした理由はわかります。

しかし経済システムを変えても補助される施設タイプが変わるくらいで、経済システムの違いはプレイングにあまり影響を与えませんでした。これを変えたいというのが開発チームの長期的な目標。

ver1.2で導入された自律的な民間投資システムでは
  • 国の持つ建設力が政府用と民間用に分配される。例えば建設力が200あれば、伝統経済では25%が民間用に割り当てられるので150/50、干渉経済では100/100となる。一方で余っている分はもう一方で利用できる。
  • 民間建設の費用(鉄などの購入費)は民間の投資で賄われる。実際には政府が一括して購入して、民間分を投資プールから受け取る感じ。逆に言うと民間建設の活発さは民間投資の規模次第。
  • 投資プールは民間建設の支払いに当てられるようになった分、プレイヤーが建てているものには支払われなくなった。
  • 経済システムによっては投資プールへの上納にボーナスが付くので、税金として徴収して政府が建設するより効率的かも。しかしGDPが巨大な国では投資にマイナス補正がかかるのでそうでもないかも。

上段が政府の建設キュー、下段が民間のキュー。511/511は総建設力と実際に使われている分(の合計)。政府分/民間にどれだけ分配されているかは表示されない。

下から見ていって、再投資が民間から納入される週あたりの投資額。
新規資材が建設のために民間が負担している額(投資プールから国庫へ移される)。
その差し引きが週間変化。かなりわかりにくい。


プレイングにどんな影響があるか
建設力が分散されるので開始直後に限られた建設力で重要な施設を揃えたいシーンで時間がかかるようになりました。ちなみにベース建設力5のみのときには民間建設は始まらないようです。

中盤以降は自動拡張のオート版と考えればまあ付き合えなくもないです。ただ施設をあちこちに乱立するので施設リストが間延びしがち。また生産方法を調整するのはプレイヤーなのでその面倒さもある。(v1.2正式版では規模の経済を考慮するようになるようです)

もう少し深掘りして考えてみる
建設力の配分の上限は決まっていますが、実際に使用する割合は変動します。どの経済システムを使っていても、自分が一切建てなければ民間が建設力を100%使えるし、民間に資金がなければ政府(プレイヤー)が100%に近い割合を使うことになります。これはコントロールできないことが多く、特に民間の資本が育っていない序盤で起きがち。そのせいで収支が乱高下しやすいです。

後半は減税して建設は民間に任せるほうが良いのか?
実は投資は施設の利益から源泉徴収されるので増減税の影響を受けません。なので増税しても民間投資は減らないし、減税しても増えないはずです(たぶん)。減税した分は生活ランクを上げるのに使われますが、投資に影響するのは社会的身分だけであって生活ランクは無関係です。

投資は(施設にいる資本家や貴族の比率に従って)施設ごとに集められ納入される。

レッセフェールは有効?
どうなんでしょうね…資本家・貴族の+25%ボーナスは大きいですが、GDPが巨大になるにつれそれよりずっと大きいペナルティが付きます。民間建設のペースの伸びと建設力の増強のバランスを取るのが難しいかも。でもGDP1000Mを超えるころには建設力は2500~あったりするので気にしなくてもいいかも。

他の大きな欠点
民間建設AIはすでにキューに入っている施設分やインフラは考慮しますが、それ以上の戦略性がないので、建ててほしくないところ、たとえば住民をすべて鉛鉱山で働かせたい州にいろいろ建てます。
また何らかの理由で雇用が行われない施設でも生産物の価格が高いと平然と増設します。この辺はいずれ調整されるかも。

趣旨は面白いのですが、欠点も多く、気に入らなければゲームルールの設定で1.1以前の仕様で遊ぶことも可能です。

経済以外の変更点で重要と感じたところ

  • 日本語訳がかなり洗練されました。表示が狂っていたり意味が破綻していたところも8割以上正しくなっています。
  • 動乱状態の州では建設が大幅に遅れるようになりました。布告での鎮圧や公共投資の警察の重要性が増しました。
  • 奴隷解放しても貴族層は奴隷制度への欲求を失わなくなりました。内戦で奴隷主義者を打倒したほうが早い…ように思えましたがそうでもなかった。奴隷制やその他の争点で内戦に勝っても自動的にその法律が通るわけではないため。
  • 外交プレイ(新しい訳だと外交戦)ができない場合、その理由があるていど明示されるようになりました。
潜在的な資源も含めて、資源マップが表示可能になりました。今までできなかったはず・・・これは鉄マップ

とりあえずこんな感じ。攻略/解説の記事もはやめに書きたい。


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