Automatonの記事を見て思い出しました。2013年3月に起きたあの騒動を・・・。この記事はCities2発表に絡めて期待表明が中心ですが、元ネタになったPC Gamerの記事はSimCityシリーズを殺すことになったあの大災厄、と失敗の裏話が中心のキツめな内容です。
私は当時別ブログで結構扱っていました。このへん
オフモード&エージェントシステムの欠陥の話
フォーラムを漁っていて初めて知った記事。 Rock,Paper,Shotgunの3/12のものから抜粋。随分前のだからすでに有名かもしれない。オフモードに関するMaxisの説明は事実ではないという話と、かなり早くから指摘されていたエージェントシステムの問題点。 Rock,Paper,Shotgunより Maxisスタジオのリーダーのルーシー・ブラッドショーはPolygonとKotakuで「相…
PC Gamerの内容を簡単にまとめると
- ザ・シムズに触発されて新しいシミュレータエンジンを作ろうという話になった
- そのエンジンによる新しいSimCityは個々の住人、車、ビジネスの挙動を、もっと有機的で現実色ある市民生活として再現するようモデル化されるはずだった。(this SimCity would model the behavior of individual people, cars and businesses to more organically and realistically replicate city life.)
- EAの要望はマルチプレイ対応くらいだった。それは当時の流行で、Maxisのメンバーも大賛成だった。
- マルチ要素はすぐにゲームの中心となり、主要なセールスポイントになった。
- ローンチ後すぐにサーバーパワー不足で大ロックダウンが起きた。用意されていたサーバーは現実に必要なぶんの1割だった。
- ユーザーを苛つかせていたオンライン接続必須の条件を説明するために責任者がステートメントを発したが、そこでは海賊版対策であることが述べられていなかった。
- SimCity4は海賊版に悩まされたので対策が必要だった。またSimCity2013をオンラインとすることで、EAは(プラットフォームの)Originをプッシュしたがった。
- メンバーはシムズのようにDLCを繰り返しだす息の長いプロダクトにするつもりだったが、EAはそう判断せず、SimCity2013で蓄積された資産が取り入れられたモバイル版のSimCity Builditをリリースした。
以下私の振り返り感想
「新しいシミュレータエンジン」の目玉はエージェントシステムのことで、上の私の記事でも触れていますが、これがまず大外れでした。市民一人ひとりの生活をシミュレートしてもそれが都市開発ゲームを面白くするだろうか?と思いましたが、現実には想像よりさらに悪く、せいぜい都市内の移動をシミュレートしているだけでした。その移動も、最短距離を求めて大通りを無視しダート道に大渋滞を作るくらい粗末なものでした(この欠点はリリース後に鳴り物入りで修正されました)。
市民は家を出ると最も手近な職場へ行き、職場を出ると最も手近な家に帰っていきました。つまりシムが通う職場、帰る家が毎日変わる。日が暮れるまでに職場へ着き、夜が明けるまでに家に帰れた場合は。たどり着けないことも珍しくありませんでした(たどり着けなかったときどういう処理が行われたかは覚えてない…)。緊急車両は他の車と同じようにスタックし、通学バスとゴミ収集車は夕方まで迷走しました。
ルーシー・ブラッドショーはオンライン接続必須な理由について、多くの処理をサーバー側で行っているからだと説明しました。実際には接続が切れても20分はプレイが問題なくできたので、都市内の処理はほぼ完全にクライアント側で行われていることは明らかだったし、やはりサーバー側は処理に関わっていないと匿名のリークもありました。これが海賊版対策であることは多くの人が気づいていたでしょうから、正直に説明して海賊版チェックの頻度を落とせば理解を得られたのではと思います。
マルチプレイについては…楽しんだ人もいたでしょうが、SimCityシリーズはもともと2時間とか4時間適当に街を作って気が変われば作り直す(気が向けば長く続けるけど)ようなプレイをしていた人が多かったと思います。なので膨大な放棄都市が積み上がることは避けようがなかった。MMOを念頭に置いたマルチコンセプト自体合っていなかったのだと思います。
Citiesはよくできていますが、SimCity4.5くらいの内容で、SimCity2013的な要素はほとんど持っていません。だから都市開発シムが断絶しなかったという点以上には2013の開発者が肩入れする理由はないように思えます。
が、そういう過去の失敗はさておき思い出話を読むのは楽しいし、Cities2が楽しみですね、という話でした。おしまい。

